「東洋医学の基礎知識」学習のススメ(西洋医学との役割分担)

★生涯大きな病気になりたくない、治療にはお金をかけたくない、その為に西洋医学と東洋医学を上手く使い分けたいと考えている方

 

★自分や家族の健康管理をするための基礎的知識を習得したい方

 

★東洋医学の良い先生の見分け方を知りたい方

 

★最近は、東洋医学の良い先生がいなくなったと感じている方

 

また、

 

★鍼灸や整体は昔の非科学的なまやかしだと思っている方

 

★西洋医学が発達した今、東洋医学は必要ないと思っている方

 

★西洋医学の知識で漢方や東洋医学を理解しようとしている方

 

そんな方々にも、ぜひ知っていただきたいことを書いてみましたので、ぜひご覧ください。

 

東洋医学で病気は治るのか?、西洋医学とはどこが違うのか?、どう使い分けをすれば良いのか?・・・・等々。その為の基礎的な部分をまずは解説してみました。

 

《いま、東洋医学の叡智は失われようとしている》

みなさん、ご存じだったでしょうか?

例えば、鍼灸院で保険適用の治療を受ける為には、医師(西洋医学)の同意書が必要、

 

あるいは、

医師(西洋医学)の免許があれば、漢方薬の処方が出来る、

 

ちなみに、医師の漢方処方が許可されたのは1976年(約40年前)ですが、大学医学部のカリキュラムに漢方が組み込まれたのはほんの10年前です。つまり、漢方薬は、その道の専門知識がない医師によって処方され続けたことになります。(詳しくは後述します)

 

このように、明治以降、西洋医学優先、東洋医学はその下に位置する付随的な位置づけであるとの政策がとられた結果、現在、東洋医学の真の叡智は失われかけています。

 

いま、この東洋3000年の叡智を存続させる最後のチャンスの時期かも知れません。

 

《「漢方」の大罪(週刊新潮9月14日号より)》

東洋医学の叡智が危機的な状況にあることは、9月14日に発売された「週刊新潮」の記事を見てもよくわかります。

 

題して『「漢方」の大罪』

 

以下、重要部分を引用・抜粋すると、

 

●「マニュアルこそが日本の漢方を歪めた元凶であり、その影響ですでに深刻な副作用事案も起こっている・・・」

 

●(中医学の大家曰く)「同じ病気だからと同じ薬を用いるような治療方法は、処方の原則を無視した軽率な行為・・・」

 

●(阪大医学部准教授)「その人がどういった性質であるかを”証”といいます。証を見て、その人に合ったものを出すのが本来の漢方の考え方・・」

 

●「漢方製剤が一挙に薬価収載されたのは1976年・・・、全国の大学医学部のカリキュラムに漢方の講義が組み込まれたのは10年ほど前だから、・・・(当時)漢方を学んだことがある医者はほとんどいなかった。」

 

●「中国では伝統医療の医師免許を持つ医者しか漢方薬を処方できないが、日本では医師免許を持っていれば誰でも漢方を処方できる。」

 

●「漢方とは本来、オーダーメイドであるべきなのに、保険で既製品を出せるようにしてしまったところから、間違いが広がっていきました。」

 

●「・・・利便性と収益性を重視し、漢方の知識を持たない医者が漢方薬を処方し続けた結果、・・・・深刻な副作用事案・・・・」

 

同 週刊新潮には、「今年は漢方エキス製剤が初めて健康保険の適用となってから50年の節目である。それは、日本の漢方が歪められ続けた50年でもあった。・・・」とも記されています。

 

また、「死者まで出ている副作用事典」と題して、種々の副作用事例も紹介されています。

 

東洋医学では、本来は一人ひとりを診断して、その人・その状態にそって治療を行い、漢方を処方する。しかし、明治以降の日本の政策の中で、その診断を出来る人間、東洋医学の本質を理解して実践できる人材が徐々に減ってきているというのが実情のようです。

 

《東洋医学は実は日本で発展した?》

このように、今の日本では危機的な状態ともいわれる東洋医学ですが、明治以降、正しい東洋医学を日本に普及させ、更に深めて独自の叡智を築いた方々がいらっしゃいます。

 

●伊藤金逸 先生(1883-1969、京都府立医大卒)

19年間の研究を経て温熱刺激療法イトオテルミーを創見。全国に普及させた。

 

●植芝盛平 先生 (1883-1969)

武道家。合気道の創始者、「開祖」。医療家ではないが、武道を通じて人間の気の存在と活用法を世界に知らしめた。

 

●平田内臓吉 先生(1901-1945、京大医卒)

独自の温熱療法である平田式心理療法(熱針術)を開発し、古来の東洋医学の経絡、経穴の比較検討により「平田式体表十二反応帯」(平田氏帯)を提唱。

 

●野口晴哉 先生 (1911-1976)

日本の整体指導者で野口整体の創始者。

 

●間中喜雄 先生(1911-1989、京大医卒)

外科医、鍼灸師。 東洋医学、特に鍼灸医学の普及発展に貢献し1950年には日本東洋医学会の設立に参加。 1960年東洋針灸専門学校長就任。1974年北里研究所附属東洋医学総合研究所客員部長に就任。

 

●増永静人 先生 (1925-1981、京大文卒)

東京都台東区に指圧研究所「医王会」を設立。東洋医学全体の体系の中で医療としての指圧を追究し「経絡指圧」としてこれを成立させた。また国内のみならず広く海外に於いても独自の経絡指圧を指導、普及につとめた。

 

●入江正 先生 (1927-2002、九大理卒、京大院で統計数学を研究)

新しい鍼灸治療法の技術開発に取り組み、入江フィンガー・テストを開発。迷信とされていた五行論の診断的価値を実験的に証明する。従来の経絡治療に加え、経別、経筋、奇経を取り入れた独自の入江式鍼灸治療システムを開発。

 

これらの方々は、西洋医学の医師、数学者、武道家など様々ですが、東洋医学、または東洋哲学の叡智を理解し、深く研究して世の中に普及させて行かれました。

 

私たちと未来の為にも、この方々が築いてくださった叡智を、出来れば後世に残し、役立てていきたいものですね。

 

《東洋医学と西洋医学の比較、役割分担》

日本ネッシン協会の横山卓 会長は、この先生方の著書を紐解き、あるいは直接学びながら、真の東洋医学の叡智を理解、実践していらっしゃる数少ない先生の一人です。

 

その横山先生に、東洋医学と西洋医学の違い、役割分担について聞いてみました。

 

(注)■東洋医学 ⇔ □西洋医学 として上下に対比させながら記載します

 

〈東洋医学と西洋医学の対比表〉

 

■ 【東洋】エネルギーの流れを変える医学

□ 【西洋】物質自身を変える医学

 

■ 【東洋】 生きているものをそのまま診る

□ 【西洋】 見えるところを中心に扱う(解剖、臓腑分け)

 

■ 【東洋】 一体として診る

□ 【西洋】 部分的に診る

 

■ 【東洋】 見えないものを診る(命を診る)

□ 【西洋】 目に見えるものを診る(症状を診る)

 

 

■ 【東洋】 治療とは五行を正すこと(木・火・土・金・水)

□ 【西洋】 治療とは(医師が)病気や怪我を治す、症状を軽快させること

 

 

■ 【東洋】 臓=臓+関わるエネルギーグループ(肝・心・脾・肺・腎)

□ 【西洋】 臓=臓器(心臓、肝臓、胃など)

 

 

■ 【東洋】 人間は五行(エネルギー)で出来ている

□ 【西洋】 人間は細胞(物質)で出来ている

 

 

■ 【東洋】 根本原因を診る

□ 【西洋】 症状そのものを診る

 

これを見てもわかる通り、西洋医学の下に東洋医学があるのではなく、西洋医学と東洋医学は、まったく別の体系から構築されている言わば車の両輪です。

 

今の時代において、西洋と東洋の療法の叡智を私たちと家族の生活、健康に生かしていく為には、私たち自らが学んでいく必要がありそうですね。